ISO9001審査員の年収はどれくらい?収入の目安や将来性、セカンドキャリアとしての魅力を解説
この記事の3つのポイント
- ISO9001の審査員の年収は正社員で600万~800万円、フリーランスで600万円が目安だが、経験・役職によってはそれ以上も可能
- 50代・60代からでも、品質管理などの経験を活かして定年後でも働きやすい
- 研修・試験を経て審査実績を積むことで審査員として登録、就労が可能になる
ISO9001の審査員になると年収はどのぐらい得られるのでしょうか?仕事の内容に興味があったとしても、生活できるか、続けられるような仕事かも重要です。気になる方も数多いのではないでしょうか。
この記事では、ISO9001の審査員の年収について解説します。さらに定年まで、あるいはそれ以降も仕事として続けられるのかについてもまとめます。ISO9001の審査員への転職にご興味がおありの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ISO9001審査員の年収相場
まず、ISO9001審査員の年収の相場を見てみましょう。以下の側面から解説していきます。
・常勤審査員の年収目安
・契約・非常勤審査員の収入目安
・年収が変わる要因
なお審査員になるためには資格取得が必要で、ここでまとめるのは資格取得後の場合の目安です。
常勤審査員の年収目安
ISO9001審査員の正社員(常勤審査員)の場合、一般的な求人で多く見られる年収は400万円~700万円程度です。経験を積んで主任審査員や管理職となった場合や複数規格を担当する場合には、800万円~1,000万円以上となるケースもあります。このように年収額は経験で変わるほか、勤務する認証機関や担当する規格などによっても異なります。
また、資格取得前の「審査員補」として採用される場合でも研修期間を含めて給与が支給される認証機関もあります。その場合年収400万円前後からスタートする求人が見られ、一定の目安だと言えるでしょう。
契約・非常勤審査員の収入目安
契約審査員や非常勤審査員の年収は100万円台から1,000万円以上まで幅広く、働き方によって大きく異なります。会社員のような固定年収ではなく、担当する審査件数や稼働日数に応じて報酬が決まるケースが一般的なためです。
副業として月数日程度活動する方もいれば、複数の認証機関と契約し年間を通して多くの審査を担当する方もいます。とくに経験豊富な主任審査員や複数規格を担当できる審査員は、高い専門性を活かして多くの案件を担当し、高収入を実現しているケースもあります。
年収が変わる要因
年収を左右する要因としては、以下の点が挙げられます。
- 審査員としての経験年数
- 主任審査員資格の有無
- 審査チーム内でリーダー審査員として担当できるか
- ISO9001だけでなくISO14001やISO/IEC27001など複数規格へ対応できるか
- 担当する審査件数・稼働日数
- 契約する認証機関や契約形態
主任審査員資格を保持している場合、担当できる審査の幅が広がる可能性があります。また審査チームの中でリーダー審査員として担当する場合は収入差が生じることがあります。メンバー審査員より日当が高く設定されるケースもあるためです。
ISO9001審査員の仕事内容
続いて、ISO9001の審査員の仕事内容について見ていきましょう。以下に分けて解説します。
- 審査の流れ
- 働き方や出張の実態
順に見ていきましょう。
審査の流れ
審査は書類審査→現地審査の順で行われます。それぞれの準備も含め、審査員は以下の流れで審査を行います。
- 審査計画の作成・事前確認
- 文書や記録のレビュー(書類審査等)
- 現地またはオンラインでの審査
- 審査報告書の作成
- 認証判定に必要な情報の整理
審査は判定のためだけでなく、企業の改善の機会として課題を発見することも大切です。もちろん審査が中心ですが、その前の準備やその後の書類作成や判定も業務に当然含まれます。
働き方や出張の実態
実際の働き方を見ると、企業に出向く機会が多くあります。全国の企業や支社・営業所に出張して審査することも少なくありません。その際、日帰りだけでなく数日の宿泊を伴うこともあります。
また現地の審査だけではなく、書類作成などのデスクワークも業務に含まれます。出張中は宿泊先のホテルで書類を作成することも珍しくありません。なお打ち合わせなどはリモートで行うケースもあります。
50代・60代からISO9001審査員を目指せる理由
50代・60代の方がISO9001審査員を目指すことも十分に可能です。ここでは、なぜそう言えるのか理由についてまとめます。大まかには以下の2点が挙げられます。
- 品質管理・品質保証・ISO事務局・現場の経験を活かせる
- ベテラン審査員の世代交代が進む可能性がある
順に見ていきましょう。
品質管理・品質保証・ISO事務局・現場の経験を活かせる
まず、品質管理や品質保証などの実務経験が評価される点が挙げられます。そのほか現場の業務経験も業務を行ううえで役立ちます。
そのため、50代・60代でそういった業務の経験を積んできたのなら、審査員としての素養があり経験を業務につなげることが可能です。
ベテラン審査員の世代交代が進む可能性がある
さらに、業界の事情も追い風になっています。審査員の高齢化に伴い、今後は経験豊富な後継人材への期待が高まる可能性があるのです。50代・60代で関連する経験があり年代的にも安定感のある方は、スムーズな世代交代に貢献できます。
またそのほか後押しになる点として、経験を積めば正社員だけでなく業務委託や契約社員としての勤務も可能な点も挙げられます。
ISO9001審査員になるメリット
続いて、ISO9001の審査員になるメリットを見ていきましょう。以下の点が挙げられます。
- 継続的な審査需要がある
- 定年後も働き続けやすい
- 多様な企業の取り組みから学べる
1つずつ見ていきます。
継続的な審査需要がある
まず、継続的に審査の需要がある点が挙げられます。そのため仕事がなくなるリスクが低いと言えます。
ISOは取得後も1年に一度「維持審査」、3年に一度「更新審査」を受けることが不可欠です。一度取得したら半永久的に取得を名乗れるわけではありません。
そのためISO9001を取得した企業は継続して審査を受ける必要があり、新規の審査以外の需要が安定的に存在しています。
定年後も働き続けやすい
続いて定年後も働きやすいのもメリットです。
すでに述べたように、関係する経験があればそれを活かすことができます。さらに、審査には出張など移動はあるものの、肉体労働のような体力を使う仕事ではありません。また正社員以外にも、業務委託で働くことが可能です。
審査機関により定年の年齢は異なりますが、70代や80代でも活躍している審査員が存在しています。このように、定年後も安心して働くことができます。
多様な企業の取り組みから学べる
さまざまな業種の企業と関わることができ、多様な取り組みを目の当たりにすることができます。多くの学びが得られ、知見が広がるでしょう。それだけではありません。そういった企業の仕組みを安定させたり改善したりする助けとなることができ、社会貢献性も感じられます。
この点は、多くの審査員がやりがいとして挙げるポイントでもあります。
ISO9001審査員になるには
最後に、ISO9001審査員になるにはどうしたらいいか、何が必要か、さらにどのような流れで進めるかをまとめます。
必要な経験と資格
経験や資格については適正な審査を行うための知識が求められます。認証機関がそれぞれ能力を評価して選任する形となっています。
より具体的には、製品およびサービスなどの品質管理や品質保証などの実務経験が挙げられます。たとえば製造・設計部門での業務経験、品質管理・品質保証または技術管理に係る業務経験、製造・施工現場のマネジメント業務経験などが該当します。
ジーサーティでも審査員になる研修もご提供しています。最短で審査員にとどまらず主任審査員をめざすユニークな内容です。参考にしてみてください。
登録までの流れ
登録までは、一般的には以下の流れとなります。
- 研修の受講
- 筆記試験
- 審査員補として登録、実績作り
- 審査員登録
初めに研修を受講して試験に合格することが必須です。さらに審査員になる前段階として「審査員補」があり、審査員補として実績を作らなくてはなりません。なお審査員登録後は、さらに経験を積むことで主任を目指すことも可能です。
まとめ
これまで見てきたように、ISO9001の審査員は経験があれば50代・60代からでも目指すことができ、むしろその年代に適した面があると言えます。条件を満たしている場合、検討してみてはいかがでしょうか。
0120-609-802