ISO9001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO9001)
ISO9001 コラム
ISOにおける「品質管理」とは「品質要求事項を満たすこと」です。
「品質」とは「対象(組織、資源、人などの品質も含まれる)に本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」のことを言います。
そして、ISOは「所属する組織で扱っている製品及びサービス、組織、資源、人などが要求事項を満たすことができるようにしていきましょう」ということを言っています。
本記事では、ISOにおける「製品」「資源」「人」の品質とその管理について、具体的なお話をしていきます。
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製品及びサービスの品質を上げていくためには、ISO9001:2015の「8項 運用」が役に立ちます。
「8項 運用」はPDCAのDoの部分であり、ISO9001:2015の根幹となります。製品及びサービスの生産計画~顧客に渡るまでの要求事項が書かれており、8項を制する者はISOを制すると言っても過言ではないくらい重要な項番です。
組織の品質を上げていくためには、ISO9001:2015の「4項 組織の状況」「5項 リーダーシップ」「6項 計画」が役に立ちます。
資源の品質を上げていくためには、ISO9001:2015の「7.1項 資源」が役に立ちます。
資源には建物・設備・車両・情報通信技術などがあり、ISOでは製品及びサービスの適合を達成するために必要な資源を明確にし、提供し、維持していくことが求められています。
また、製品及びサービスを製造・提供するためには、資源を明確にするだけでなく、要求事項を満たしていることが必要です。
たとえばフォークリフトが工場の敷地内にあるものの、そのフォークリフトが正常な状態で動かなければ、要求事項を満たしているとは言えません。
資源が要求事項を満たしていなければ、製品及びサービスを適切に製造・提供することができません。
ISOの要求事項を満たす資源を準備しましょう。
人の品質を上げていくためには、ISO9001:2015の「7.2項 力量」が役に立ちます。
皆さんは「人の品質」と聞いて何を思い浮かべますか?
ISOにおける人の品質とは、業務を遂行する能力や資格のことです。
7.2項 力量では下記のことを要求しています。
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a)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に影響を与える業務をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を明確にする。
b)適切な教育、訓練又は経験に基づいて、それらの人々が力量を備えていることを確実にする。
c)該当する場合には、必ず、必要な力量を身に付けるための処置をとり、とった処置の有効性を評価する。
d)力量の証拠として、適切な文書化した情報を保持する。
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つまり、
ということを求められています。
製品及びサービスを製造・提供するのは人です。
そして、製品及びサービスを製造・提供するための資源を活用するのも人です。
そのため、人の品質を満たすことが製品及びサービスの品質を満たすことにつながると言えます。
人の品質を満たすことができなければ、製品及びサービスを適切に製造・提供することは難しいでしょう。
人に対する要求事項を満たせるようにしていきましょう。
品質を「組織」「資源」「人」に分けて考えるとわかりやすくなり、取り組むべきことが見えやすくなる=適切な管理がしやすくなります。
弊コラムが、みなさまの品質管理のお役に立つことができれば幸いです。
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