ISO9001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO9001)

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ISOで求められる是正処置とは?

2023.02.16
ISOで求められる是正処置とは?

当記事では「ISOで求められる是正処置とは?」について分かり易く解説した記事になります。

ISO9001、14001、27001などの各規格内(項番でいうと10改善)にも「是正処置」に関しての要求事項が記載されております。

ISOを取得されている企業様数も多く増え、これから取得をご検討されている企業様も多いのではないでしょうか?
今後取得を検討される企業担当者様、また取得済みの方も是非この機会に当記事をご参考にして頂ければ幸いです。

そもそも是正処置とは?

「不適合」について

是正処置について説明する前に、これからの解説の中に何度も出てきます「不適合」という言葉について先に触れておきます。

「不適合」とは組織の活動に関わる要求事項を満たしていない状態のことを指します。
組織の活動に関わる要求事項としては、ISOの規格要求事項、顧客要求事項(製品及びサービスに関する要求事項)、法令・規制要求事項、組織内で守るべき要求事項が挙げられます。

「是正処置」について

それでは「是正処置」について説明します。

是正処置は不適合の真の原因を取り除くことによって、マネジメントシステムを改善する重要な活動です。

Q 9000:2015 「品質マネジメントシステム−基本及び用語」では以下のように説明されております。
【是正処置とは不適合の原因を除去し、再発を防止するための処置】

製品及びサービスの要求事項に対する不適合、マネジメントシステムの要求事項に対する不適合があった場合には、「修正処置」「是正処置」と呼ばれる処置をとります。

「修正処置」とはマネジメントシステムの要求事項や、規格要求事項に対して適合していないことを修正し、それぞれの要求事項に適合しているようにする処置です。
修正処置では、不適合の原因がそのまま残っている状態なので、修正処置だけでは同じ不適合を再発する可能性が残ります。

それに対して「是正処置」は不適合の原因を究明して取り除くことによって同じ不適合の再発を防止するものです。

イメージとしては以下の図のようなフローで対応していきます。
修正処置と是正処置を区別して理解していただければと思います。

不適合への処置のフロー

不適合への処置のフロー

是正処置は根本原因に対処する処置で、不適合の影響度の大小によって実施するかの否かを評価する。

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ISOで求められる是正処置とは?

次に規格の要求事項に沿って是正処置について説明していきます。
今回はISO9001:2015の要求事項を基にお話致します。

以下は要求事項の原文です。

————–

10.2.1 苦情から生じたものを含め、不適合が発生した場合、組織は、次の事項を行わなければならない。

a)その不適合に対処し、該当する場合には、必ず、次の事項を行う。
 1)その不適合を管理し、修正するための処置をとる。
 2)その不適合によって起こった結果に対処する。

b)その不適合が再発又は他のところで発生しないようにするため、次の事項によって、その不適合の原因を除去するための処置をとる必要性を評価する。
 1)その不適合をレビューし、分析する。
 2)その不適合の原因を明確にする。
 3)類似の不適合の有無、又はそれが発生する可能性を明確にする。

c)必要な処置を実施する。

d)とった全ての是正処置の有効性をレビューする。

e)必要な場合には、計画の策定段階で決定したリスク及び機会を更新する。

f)必要な場合には、品質マネジメントシステムの変更を行う。

是正処置は、検出された不適合のもつ影響に応じたものでなければならない。

————–

それでは規格の文言をわかりやすく解説しながら、是正処置について一緒に理解していきましょう!

(a)〜(c):不適合が発見されてからの応急処置、そして原因の究明、再発防止までの基本的な考え

(a)
「修正しなさい」と記載しています。
修正とは、例を挙げて説明すると製造工程で不良品が発見された場合、その不良を取り除く作業のことをいいます。
加工し直したり、組み立て直したり、不良品から良品の状態にするという作業のことです。
是正処置の時は、まずは修正をします。

(b)
「不適合の原因を明確にしなさい」と記載しております。
不良品が出たならば、どうしてその不良が出たのかという原因分析が必要です。

(c)
そのような不良がもう2度と起こらないように、「再発防止策を講じなさい」と記載しております。
ここでいう再発防止というのは、(b)で明確にした原因に対して対策を打つということです。

原因分析は非常に奥が深く、「うっかり間違え」や「意識が低かった」のような原因では、あまりよい原因分析とは言えません。
しっかりと仕組みやプロセスの見直し改善に結びつくような原因分析をすることが重要です。

具体的には「なぜなぜ分析」「QC7つ道具の特性要因図」「連関図」などの分析ツールを使用すると、原因分析が進めやすいです。
この記事の最後に「なぜなぜ分析」について触れていきます。

(d)〜(f):修正や再発防止策をとった後の話

(d)
上記で説明した原因分析、再発防止策の実施が、「本当に効果的、有効的であったかということを評価をしなさい」と記載してます。
もしかしたら、もっと効果的な再発防止策があるかもしれません。
評価をする際は、しばらく時間を空けてから実施する方がいいかもしれません。

(e)
必要なら「リスクと機会を更新しなさい」と記載しております。
ここでいうリスクと機会は、箇条6.1で特定したリスク及び機会のことを指しております。

(f)
必要な場合、という条件付きです。
品質方針や品質目標を見直すなど必要に応じて、「マネジメントシステムの変更をしなさい」ということです。
例えば検査工程で検査データを改ざんした事態が発生した場合であれば、そうした不正は断固許さないという方針を改めて打ち立て、トップマネジメントからコミットメントする必要もあるでしょう。

上記では不適合が発生した場合の修正処置と是正処置を規格に沿って、解説しましたが、少し視点を変えて、是正処置した不適合が、他の場面で発生しないようにするためには、水平展開の活動を行う必要があります。

類似の不適合がないか?その可能性はないか?を水平展開しながら明確にしていきます。
特に、製品及びサービスの不適合については、同じ作業や類似作業で実施されている他製品及びサービスでの発生がないかを確認する必要があります。

ここまで、規格の文言をわかりやすく解説しながら、是正処置について解説してきましたが、理解は深まりましたでしょうか?
最後は、先ほど「是正処置とは」の解説で、出てきた原因分析ツールである「なぜなぜ分析」についてお話して終えようと思います。

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再発防止策「なぜなぜ分析」

マネジメントシステムを運用していく中で、不適合の再発防止策(是正処置)を講じたが、同じ不適合を再発することがよくあります。
これは、不適合が発生した時の原因究明が不十分であったために、真の原因にたどり着いておらず、根本対策になっていない事を表しています。

不適合の真の原因にたどり着くためには、「なぜなぜ分析」という原因分析ツールを用いることがよいと言われております。

「なぜなぜ分析」とは、不適合の発生原因に関して、なぜその原因が起きてしまったのか?となぜ?なぜ?を繰り返すことにより原因の原因まで掘り下げて、マネジメントシステムの仕組みの不備を探し出す方法です。

この方法によりマネジメントシステムの不備を改善すると、同じ不適合の再発を防止することができます。
このように、発生した不適合について1つ1つマネジメントシステムを改善していくことも重要な活動です。

なぜなぜ分析

是正処置は、不適合の発生を組織全体の問題としてしっかりと認識し、担当者に任せるだけの処置とならないように、マネジメントシステム内での重要な活動と位置づけ対応するようにしてください。

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まとめ

今回は「ISOで求められる是正処置」に的を絞り解説させて頂きました。

今後の企業様のご発展のため「ISOの取得」は必要不可欠なものとなります。
是非、この機会にISOの認証をご検討されてみては如何でしょうか?

本記事が皆さまの規格へのご理解・取得検討の一助となれば幸いです。

ISO9001に関するよくあるご質問

QISO9001の取得はやっぱり難しいですよね?

いいえ、実は難しくありません。
ただ、認証機関によって難易度は異なりますのでご注意下さい。
GCERTI-JAPANでは、審査通過率100%を維持しております。

QISO9001を取得したらどんなメリットがありますか?

  • 顧客からの信頼が高まり円滑な取引に繋がる
  • 企業のイメージアップや知名度の向上、ビジネスチャンスの拡大に繋がる
  • 仕事の流れや手順が明確になり、業務の効率化や品質の維持・向上が期待される

等のメリットがあります。

以下の記事でISO9001取得のデメリットも含めてさらに詳しくおまとめしていますので、ぜひご一読ください。
ISO9001を取得するメリット・デメリット

ISO14001に関するよくあるご質問

Q環境マネジメントシステムとは何ですか?

マネジメントシステムの中でも特に環境側面をマネジメントし、順守義務を満たしてリスク及び機会に取り組むために用いられるものです。

QISO14001における環境側面と環境影響の違いは?

「環境側面」とは、環境と相互に作用する又は相互に作用する可能性のある、組織の活動又は製品サービスの要素と規定されています。
組織を取り巻く環境(近隣住民・従業員・消費者・自然環境)などに影響する可能性がある、組織の活動や製品及びサーボスの要素を指します。

「環境影響」とは、有害か有益問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる、環境に対する変化を指します。

ISO27001(ISMS)に関するよくあるご質問

Q情報セキュリティって何ですか?

情報セキュリティ(ISMS)とは、情報の機密性・完全性・可用性を維持し、かつ、リスクを適切に管理することを言います。

QISO27001(ISMS)とPマークとの違いは?

対象となる範囲が異なります。
Pマーク(PMS)は個人情報が対象となり、ISO27001(ISMS)は組織や企業が所持している情報資産(個人情報も含まれうる)が対象となります。

範囲で言うとISO27001(ISMS)の方が多岐にわたります。

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早坂 駿汰
早坂 駿汰ISO審査員

日々の審査を通じ、 知識の拡大に奮闘しております。 前職で培った丁寧さを持ち前に、お客様に寄り添う審査員として活動していきたいと思っております。

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