ISO14001
COLUMNISO規格の知識コラム(ISO14001)

ISO14001

ISO14001の環境方針とは?

2023.01.16
ISO14001の環境方針とは?

ISO14001環境方針とは、環境マネジメントシステム全体の核となる環境に関する企業活動の方向性を示すものです。

ISO14001を取得するにあたり、企業様は「環境方針」と「環境目標」を決定する必要があります。
当記事ではこのISO14001環境方針について、詳しく・分かりやすく解説致します。

環境方針とは

冒頭でもお伝えした通り、ISO14001環境方針とは、環境マネジメントシステム(EMS)全体の核となる環境に関する企業活動の方向性を示すものです。

策定する環境方針の内容は、

  • 組織の方向性と一致している
  • 汚染の予防、法令順守、継続的改善などといった内容
  • 環境保護、環境目標設定の枠組みを示している

ことが要求されています。

組織の方向性と一致している・汚染の予防、法令順守、継続的改善などといった内容・環境保護、環境目標設定の枠組みを示している

それでは、早速「環境方針」とは何かを見てみましょう。
ISO14001:2015では以下のように定義されています。

「トップマネジメントによって正式に表明された、環境パフォーマンスに関する、組織の意図及び方向付け」(項番:3.1.3)

簡単に要約すると、「環境方針」とはトップマネジメントが正式に宣言するものであり、環境に関して組織としてどのような方向性を目指すのかを示したものということです。

環境方針の確立

環境方針は、組織を動かし環境マネジメントシステム(EMS)を導くものとして重要な役割を担っています。

近年インターネットなどを通じて、様々な組織の環境方針を参考にすることができますが、環境方針は第一に組織の目的と組織の目指す方向と一致したものでなければなりません。
確立するにあたっては規格の要求事項である以下の5つを満たす必要があります。

(a)組織の目的、並びに組織の活動、製品及びサービスの性質、規模及び環境影響を含む組織の状況に対して適切である。
(b)環境目標の設定のための枠組みを示す。
(c)汚染の予防、及び組織の状況に関連するその他の固有なコミットメントを含む、環境保護に対するコミットメントを含む。
(d)組織の順守義務を満たすことへのコミットメントを含む。
(e)環境パフォーマンスを向上させるための環境マネジメントシステムの継続的改善へのコミットメントを含む。

この5つの要求事項について、さらに詳しく見ていきましょう。

(a)・(b)

(a)に記載されている「組織の状況」とは、4.1と4.2の項番で特定した組織の状況のことです。

環境方針を策定する際は、4.1と4.2の項番の内容(目的、活動、製品・サービスの性質、規模、状況)と整合している必要があります。
万が一、整合していないと組織の実態とEMSが目指す方向性(環境方針)が合わないということになってしまいます。

(b)の内容とも重複するのですが、環境方針は環境目標を策定する上での基盤となる為、組織の実態と環境方針が整合していないと、結果として環境目標も組織の実態とずれたものになってしまい、組織として有効的な方向性や目標を策定出来ない状況が発生してしまいます。

※参考
4.1組織及びその状況の理解
4.2利害関係者のニーズ及び期待の理解

(c)・(d)・(e)

(c)・(d)・(e)では、3つのコミットメントを含む内容が求められています。

(c)環境保護に対するコミットメント
(d)順守義務を満たすことへのコミットメント
(e)環境マネジメントシステムの継続的改善へのコミットメント

まず「コミットメント」とは、「約束や宣言」のような意味合いで捉えて頂くと理解しやすいかと思います。

ここでは、環境方針の内容から「組織として環境保護や順守義務(法令・規制要求)、顧客要求、継続的改善へ取り組んでいきます!」というような宣言を求められています。

ただし、上記にある(c)・(d)・(e)の文言をそのまま含めることは求められていません。

5.2(c)には「注記」欄が設けられており、「環境保護に対するその他の固有なコミットメント」には以下の内容が含まれ得ることを説明しています。

  • 持続可能な資源の利用
  • 気候変動の緩和と気候変動への適応
  • 生物多様性や生態系の保護

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環境方針の運用

環境方針は、環境マネジメントシステム(EMS)に対するトップマネジメントの思いを組織に伝える大切な手段です。

その伝達のために規格の要求事項である以下の3つを満たす必要があります。

  1. 文書化した情報として維持する。
  2. 組織内に伝達する。
  3. 利害関係者が入手可能である。

まず確立した環境方針の内容は定期的に見直し、維持しなければなりません。

そして環境方針は初めにも触れたように、環境に関して組織としてどのような方向性を目指すのかを示したものであるため、組織内に伝達し、理解してもらう必要があります。
更に、目標の策定等の活動に適用できるようにする上でも組織内への伝達は必要です。

伝達方法の具体例としては、社内掲示や携帯用ハンドブックを作成し従業員へ常備させたり、従業員が集まる朝礼等で方針内容を周知徹底するなど伝達方法は様々です。
組織に適した方法で伝達してください。

また組織内だけでなく、利害関係者が必要とした場合に入手ができるよう状態や手順等を決めておく必要があります。
例えば、自社のHPの見やすい場所へ掲載することや、ハードコピーの準備などが挙げられます。

トップマネジメントは自らの思いを環境方針に込め、文書化して組織内に適切に伝達して、理解され、適用されることによって、リーダーシップを1つ実証することができます。

まとめ

今回はISO14001:2015の規格で求められている「環境方針」に的を絞り解説させて頂きました。

今後の企業様のご発展のため「ISOの取得」は必要不可欠なものとなります。
是非、この機会にISO14001に限らず、ISOの認証をご検討されてみては如何でしょうか?

本記事が皆さまのISO14001での「環境方針」へのご理解・取得検討の一助となれば幸いです。

ISO14001に関するよくあるご質問

Q環境マネジメントシステムとは何ですか?

マネジメントシステムの中でも特に環境側面をマネジメントし、順守義務を満たしてリスク及び機会に取り組むために用いられるものです。

QISO14001における環境側面と環境影響の違いは?

「環境側面」とは、環境と相互に作用する又は相互に作用する可能性のある、組織の活動又は製品サービスの要素と規定されています。
組織を取り巻く環境(近隣住民・従業員・消費者・自然環境)などに影響する可能性がある、組織の活動や製品及びサーボスの要素を指します。

「環境影響」とは、有害か有益問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる、環境に対する変化を指します。

Q環境マネジメントシステムと環境活動の違いは何ですか?

「環境活動」とは、省エネやごみの減量、環境に配慮した(環境への負荷を減らす)活動のことです。

「環境マネジメントシステム」とは、そもそもごみを減らすための仕組みの運用やエネルギーの使用量を減らすためのシステムのことです。

一見同じように見えますが、ISOは結果よりも過程を重視するため、結果が出るまでの前提や過程に重きを置いている点に違いがあります。

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株式会社GCERTI-JAPANはISO審査機関(ISO認証機関)です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。

早坂 駿汰
早坂 駿汰ISO審査員

日々の審査を通じ、 知識の拡大に奮闘しております。 前職で培った丁寧さを持ち前に、お客様に寄り添う審査員として活動していきたいと思っております。

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