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ISO9001新規取得には費用がどれくらいかかるの?

2023.02.24
ISO9001新規取得には費用がどれくらいかかるの?


ISO9001の新規取得時にかかる費用には、「必ずかかる費用」と「抑えることのできる費用」の大きく2つに分けることができます。

本記事ではISO9001の新規取得時にかかるこの2つの費用についてそれぞれ詳しくご説明した後に、実際にISO9001を新規取得された企業様の事例をもとに必要な費用のおおよその相場をご紹介致します。

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ISO9001の取得費用の種類

初めに「ISO9001の取得費用」について確認しておきましょう。
取得費用は、①審査そのものにかかる費用、②認証審査を受けるまでの準備にかかる費用に分けられます。

このうち準備にかかる費用は、「マネジメントシステムの構築」にかかる費用と言い換えることができます。

また認証を受けた後も継続のために必要な費用もあることも認識しておいた方がよいでしょう。

この記事では、準備の費用と審査の費用について以下で詳しく解説して参ります。

ISO9001取得の審査費用

ISO9001を新規取得する際には「審査費用」が必ずかかります。
審査費用とはISO審査機関に支払う費用のことで、内訳は以下の通りです。

審査費用=①審査料+②ISO登録料+③審査員の交通費・宿泊費

それぞれについて詳しくご説明致します。

①審査料

審査料は純粋に審査を受けるための費用のことです。

組織の規模(従業員人数)や業種、審査する拠点数、そして受けるISO審査機関によっても金額が異なるため、複数のISO審査機関に見積りをとって比較してみるのがいいでしょう。

大まかには、対象の人数が30名以下で30万~50万円、100名以上なら80万~150万円程度が目安です。

弊社(株式会社GCERTI-JAPAN)のISO9001の審査費用は一般的な料金相場の30%〜50%OFFとなっていますので、選択肢のひとつとしてお見知りおきいただけますと幸いです。

GCERTIが選ばれる理由

②ISO登録料

ISO登録料は、登録にかかる料金です。
審査機関によりますが、平均的な金額は3万~5万円程度です。

①の審査料に含まれている場合もありますので、見積りの際に併せて確認しましょう。

③審査員の交通費・宿泊費

審査は現地(貴社)で行われるため、ISO審査機関から現地までの交通費が請求されます。
また、ISO審査機関が遠方の場合は審査員の宿泊費がかかるケースもあります。

ケースバイケースになりますが、交通費・宿泊費の金額はだいたい5万~20万円前後です。

見積りの際に交通費・宿泊費についても金額を確認しておきましょう。

審査料を決める要素

続いて、審査料を決める要素についても解説致します。次の要素があります。

  • 業種
  • 適用範囲
  • 審査機関

それぞれについて順に見て参りましょう。

業種

まず、認証を受けようという企業様の業種です。
製品や製造工程にトラブルがあった場合に身体的なリスクが生じる可能性のある業種は、審査料金が高くなる傾向があります。

業務の仕組みや現場を念入りに確認する必要があり、審査にかかる時間が長くなるためです。

具体的には、製造業、医療関係、建築業などが該当します。

適用範囲

さらに、ISOの適用範囲も費用を左右する要素です。ISOは、認証を受けたいという企業様が適用範囲を決めることができます。
例えば全社、一部の部署、関連する業務を行う営業所などです。

当然ながら、適用範囲が広くなるほど審査に時間がかかり、費用もその分多くかかる傾向があります。
ただ同じ部署でも企業により大きさは異なります。

そのため費用を計算したり確認したりする場合は、審査の対象となる部署に携わる人の人数「対象人数」を目安にします。
対象人数には、社員に限らずパートタイマーなどすべて含まれます。

審査機関

さらに、同じ条件であっても、審査機関により費用が異なります。
費用の設定には統一・一律の基準がなく、審査機関ごとに独自の基準で金額を決めているためです。

なお認証機関の社員の数が、費用が高いか安いかの目安にもなります。
社員の少ない機関は審査員も少ないため、外部の審査員に審査を外注します。
その場合外注費の分高くなることがあるのです。

逆に社員が多いと外注マージンが不要で、適正な範囲に収まることが多いと言えるでしょう。
あくまで目安ですが、検討時の参考にしてみてください。

ISO9001取得の準備費用

続いて、ISO9001取得の準備にかかる費用について解説致します。以下の費用があります。

  • 人件費
  • コンサルタント費
  • ツールなどの費用

「取得費用を知りたい」という場合、準備にかかる費用も合わせて取得までにかかる総費用を知りたいものではないでしょうか。
以下も参考にしてみてください。

人件費

まず、社内の担当者の人件費があります。新たにプラスされるコストではありませんが、取得のためにかかっている費用だと認識した方がよいでしょう。

新規取得の場合は作業も多くなります。そのため多少程度に差はありますが、担当者はそれまで行っていたほかの業務に手が回らなくなるのが一般的です。
これまでの業務の代わりに取得業務に携わることになるため、準備にかかる費用ととらえましょう。

人件費は、①社員の給与、②担当者の業務に取得業務が占める割合、③取得にかかる期間で計算可能です。

月給35万円の社員1名が労働時間の80%を6ヶ月間、ISO取得業務に充てる場合

また費用とは直接関係ありませんが、担当される社員の方だけに負担が集中しないようにすることも大切です。

コンサルタント費

また準備費用にはコンサルタント費もあります。
スムーズ・確実に認証を受けるためにコンサルタントを依頼する場合もあります。

絶対に必要というわけではありませんが、80%程度の企業がコンサルタントを利用しているのも事実です。

コンサルタント費は、適用範囲やどの程度のサービスを受けるかによって金額が変動します。
料金体系もコンサル会社によって異なります。規模などによりますが、コンサルタント費用の目安は50万~150万円程度です。

コンサルタントに依頼すると費用はかかりますが、社内の人件費を抑えることができます。
結果的に利用した方が安く済む場合も多いと言えるでしょう。

設備投資・ツールなどの費用

最後は、設備投資やツールなどの費用です。
これらは必須ではありませんが、要求事項を満たすために必要となる場合があります。

コンサルタントを利用する場合、導入を勧められるケースも珍しくありません。
あるいはコンサルに依頼せず、ツールを利用して自社でマネジメントシステムを構築するパターンもあります。

ツール利用の費用の目安は、5万~20万円+社内の人件費です。もちろんツールの規模や内容によって金額は大きく異なります。

ISO9001自己取得とコンサル依頼の費用比較

自己取得とコンサル依頼とで、ISO9001の取得にかかる費用はどのように異なるでしょうか。
比較検討する場合は、社員の作業負担と必要となる費用が判断の材料になります。

自己取得の場合は、社内の人件費が必要となります。
知識がある社員がいて、取得業務に専念できるなら社内だけで対応も可能です。

社内にマンパワーがない場合などはコンサルタントに依頼することになります。

ただし作業を代行してくれる場合は社内のリソースを節約できますが、アドバイスのみで実際の作業は自社で行う場合は一定の人件費が必要です。
そのため、コンサルタントを利用する場合は、コンサルタントの金額とサービス内容、社内の人件費の3つのバランスを見る必要があります。なお多くの場合は利用した方が費用は抑えられます。

そのほか自社で対応する場合に、コンサルタントの代わりにツールを利用する選択肢もあります。
その場合はツールを使う担当者の人件費とツール代がかかるのはすでに述べた通りです。

ISO9001の新規取得時に抑えることのできる費用

審査費用以外にかかる費用には「マネジメントシステム構築費用」「設備投資、諸経費」があります。
ただし、これらはやり方によって抑えることのできる費用です。

それぞれについて詳しくご説明致します。

マネジメントシステム構築費用

ISO9001の認証取得審査を受けるにあたって、まずはマネジメントシステムを構築する必要があります。

このマネジメントシステムの構築には専門的な知識はもちろん、時間と手間がかかるため、専門のコンサルティング会社に外注する企業様も多くいらっしゃいます。

コンサルティング会社やコンサルタント、サービス内容によってかかる費用が大きく異なるため、まずは比較サイトを利用して自社にあったコンサルティング会社を探しましょう。

もし費用を抑えるために外注せずに自社での構築を目指す場合は、担当者の本業にプラスISO9001新規取得のための業務負担が増えることになるため、担当者の人件費についても想定しておきましょう。

設備投資、諸経費

ISO9001の新規取得にあたって絶対に必要な設備というものはありません。

強いて挙げるとすれば、規程などの文書類の印刷代などは必要ですが、データ上で確認できるのであれば印刷せずに節約することもできます。

ただし、審査の際に設備関連について指摘があった場合に少なからず費用をかけて対応している事例もあります。

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ISO9001を新規取得した企業様の費用事例

それでは以上を実際にISO9001を新規取得した企業様の事例をご紹介します。

※あくまで事例であり、実際にかかる費用は組織の規模(従業員人数)や業種、審査する拠点数、受けるISO審査機関、(害虫する場合の)コンサルティング費用によって異なることをご承知おきください。

①S社様(兵庫県/製造業/従業員数4名)の場合

審査費用50万円
マネジメントシステム構築費用35万円
設備投資、諸経費5万円
総費用90万円

②T社様(神奈川県/製造業/従業員数80名)の場合

審査費用70万円
マネジメントシステム構築費用80万円
設備投資、諸経費10万円
総費用160万円

ISO9001は取得後の継続費用も要検討

確認として補足致しますが、ISO9001は取得時の費用だけでなく継続するのに必要な費用も考慮する必要があります。

継続費用として必須なのは、維持審査・更新審査の審査料です。

コンサルタントを利用する場合は、依頼費がかかります。
やはり社内人件費とサービス内容とのバランスを考慮しましょう。

取得だけコンサルを利用して運用は社内、運用もコンサルタントを利用などさまざまなパターンがあります。

まとめ

いかがでしょうか?
ISO9001の新規取得にかかる費用は企業様によってことなるため、何も決まっていない状態でははっきりとした数字を算出することは難しいです。

  • 実際に審査を依頼するISO審査機関を決める
  • マネジメントシステムの構築をコンサルティング会社に依頼するのか・自社での構築を目指すのかを決める

ことで実際にかかる費用を明確にしていきましょう。

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小林 卓慈
小林 卓慈ISO審査員

一審査員として、社会貢献ができるよう努めてまいります。 また、営業面ではお客様にとって、より良い提案ができるよう、お客様とのコミュニケーションを大事にしております。

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