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ISO9001:2015の押さえるべきポイントを解説

2021.11.29
ISO9001:2015の押さえるべきポイントを解説

この記事の3つのポイント

  1. 組織の活動におけるPDCAサイクルを回せているか、その証拠も重要
  2. プロセスアプローチとは各プロセスが何のためにあって、課題は何なのか?を踏まえることが大切
  3. ISO9001の規格で求められている文書記録は組織の通常業務で使用している書類も多い

ISO9001:2015について、これまでの記事で内容や取得メリット等についてお話をしました。
ここでは、いざISO9001:2015に向き合う際、何が大事なのか?何がポイントになってくるのか?をお話したいと思います。

ISO9001:2015では、難しい文章で「~しなければならない」、等様々な事が書かれています。
しかし実際のところ、書かれている内容は企業が活動していく上で普段当たり前のようにやっている事や、会社を守る・適切な運用をする為に必要な仕組みの在り方について伝えているにすぎません。
不要な事をやれと求めているわけでもないので、ISO9001:2015は会社をより良くしていく上でのヒントが沢山詰まったものになっております。

上記を踏まえた上で、ISO9001:2015に取り組んでいく上でのポイントについて大きく3点、これからお話し致します。

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ISO9001:2015の押さえるべきポイント①

ISO9001:2015とは何を言われているの

ISO9001:2015では、定めている管理の仕組みに対して、御社(組織)では具体的にどのようにやっていくのかを決めて、実行してください、という事を求めています。
よりかみ砕くと、御社(組織)の活動において、例えば

PDCAサイクル:(Plan)お仕事の受注から製造、出荷、納品までの手順やルール
について、まずは「自分たちのやり方」を決める、(Do)決めたやり方通りに実行する、(Check)決めた手順・ルール通りに実行できたか確認、(Action)出来ていないところや不足があれば適切に処置を行い、改善する

この一連の流れ(Plan→Do→Check→Act→またPlanに戻る)を繰り返す事で、仕組みの継続的な改善を行う事ができ、顧客満足の向上につながります。

これがいわゆるPDCAサイクルですが、これを御社(組織)ではどのような方法で管理していますか?
PDCAサイクルを回して自分たちが実行している仕組みのレベルアップはできてますか?という事がISO9001:2015で求められている本質です。

審査ではこの「PDCAサイクルを回せているか」を実際の証拠となるもの(文書記録記録)も確認しながらISO9001:2015の規格と照らし合わせて見ていくような形です。

ISO9001:2015の押さえるべきポイント②

プロセスアプローチ

ISO9001:2015では、先にお話ししたPDCAサイクルだけでなく、プロセスアプローチが非常に重要です。

プロセスアプローチとは、仕事のプロセスを明確にした上で、各々のプロセスの相互関係を把握し、一連のプロセスをシステムとして運営する・効果的に管理できるようにシステムとして組織に適用させていく流れの事です。
簡単な言葉で表すと伝言ゲームをちゃんとできるようにするために調整をする事です。

料理で例えると、カレーライスを作ろう、となった時に

➀カレーをつくる
インプット…野菜、お肉、スパイス、カレールウ、水、油
資源…包丁、まな板、お鍋、電力or火力、作業する人
プロセス詳細…具材となる野菜やお肉を切る→煮込む→カレールウを溶かす・スパイス等混ぜる

➁ごはんをつくる
インプット…お米、水
資源…炊飯器などの器具、電力or火力、作業をする人
アウトプット…炊けたごはん
プロセス詳細…お米を研ぐ→水と一緒に入れ、炊飯器で炊くorお鍋等で炊く

この二つのプロセスを組み合わせる事で(相互作用)カレーライスが完成します。
この、カレーライスの品質を高める(美味しくする)為にどうするのか?

例えば加熱時間を変えるとか、水の量を調整するとか、様々な方法があるかと思います。結果をもとに、最適化をしていく事で品質を高めていく事に繋がります。
また、そのプロセスの相互作用を踏まえた上でヒト・モノ・カネ・設備いわゆる「資源」の使い方・割り当て方をどうしていき、システムとして適用するのか?考えていく必要があります。

先にお伝えした事と重複しますがプロセスアプローチとは各プロセスが何のためにあって、課題は何なのか?
それを踏まえて効果的に管理が出来るようにシステムとして会社に適用させていく事、この一連の流れの事です。これを会社の各業務に当てはめて考えていく。

この考え方・取り組みがISO9001:2015では非常に重要となります。

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ISO9001:2015の押さえるべきポイント③

ISO:2015の要求事項である文書や記録類について

さて、PDCAサイクルやプロセスアプローチ等考え方についてお話をしてきましたが認証に関する物理的な部分で言うと書類に関する疑問もお持ちの方も多いかと思います。

『ISO』というととにかく書類をつくらないといけないとか、書類に追われるんじゃないかというイメージを持たれがちです。
実際にISO9001:2015では、「文書化した情報を維持しなければならない」「文書化した情報を保持しなければならない」と、文書について求められる事が確かに多々あります。

実際のところ、ISO9001:2015の要求事項である『文書や記録類は残してね』と言われている書類のほとんどは普段業務で使用している書類やデータ、メモ等が該当する事も多い為、自社で活用しているその書類や記録物は、ISO9001:2015の要求事項に該当しているケースも少なくありません。
勿論ISO9001:2015の為に多少の準備は必要かと思いますが、前述の視点で一度自社内の書類を確認すると良いかもしれません。

そうして見ていくと、思った以上に会社で普段使っている書類やメモやデータ、かなりの量があるはずです。
逆にISO9001:2015で求められている事は普段行っている業務内容が多いという事も感じられるかと思います。

審査では、実際に行われているか等の証拠として業務で使用されている書類やメモやデータを拝見させて頂きます。
確かに審査では書類関係に触れる機会は少なくありませんが、改善点を一緒に見つけていくようなお気持ちで審査を受けて頂ければと思います。

弊社としても、改善のご助力となれるような審査を目指しています。

いかがでしたか?
今回はISO9001:2015に取り組んでいく上でのポイントをご紹介しました。
本記事が皆様のお役に立てますと幸いです。

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小林 卓慈
小林 卓慈ISO審査員

一審査員として、社会貢献ができるよう努めてまいります。 また、営業面ではお客様にとって、より良い提案ができるよう、お客様とのコミュニケーションを大事にしております。

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