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ISMSの代行とは?何を依頼できるかと代行会社の選び方を解説

2026.08.03
ISMSの代行とは?何を依頼できるかと代行会社の選び方を解説

この記事の3つのポイント

  1. ISMS代行会社とは、ISMS認証の取得や運用のサポートとして具体的な作業を代行してくれる会社
  2. 意思決定などを除くと大部分の作業を依頼できる
  3. ただし認証取得や適切な運用のためには、自社でも作業の背景などを理解しておく必要がある

ISMSを新規取得するにあたり、「できるだけ手間をかけたくない」「専門的な作業は代行会社に任せたい」と考える企業も多いのではないでしょうか。

ISMSの代行会社(代行型コンサル会社)は、認証取得や運用に必要な文書作成、審査準備などをサポート・代行してくれる会社です。意思決定や社内での承認など、自社で行うべき業務もありますが、大部分の作業は依頼できます。

この記事では、ISMS代行会社に依頼できる業務や自社で対応すべきこと、代行会社の選び方、利用時のリスクについて解説します。

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ISMSの代行会社とは

ISMSの代行会社とは、ISMS認証の取得や取得後の運用に関わる具体的な作業を、代行・サポートしてくれる会社です。

ISMSのコンサル会社は大きく分けて2種類あり、進め方や改善点についてアドバイスを行う会社と、文書作成や運用準備などの実務までをサポートする会社があります。
代行会社は後者にあたり、コンサル会社の一種と考えてよいでしょう。

比較項目 アドバイス型 代行型
支援内容 やり方を教える 実際の作業まで行う
規程・様式 テンプレート提供・レビュー コンサルが作成
リスクアセスメント 進め方を指導 ヒアリングをもとに作成
内部監査 実施方法を指導 実施・同席・代行支援
社内の作業量 多い 少ない
費用 比較的安い 比較的高い
向いている企業 社内で担当者を育成したい 人手が足りない・早く取得したい

ISMSの代行会社に丸投げできる?

認証取得に向けたISMS構築や審査準備、取得後の運用サポートなど、多くの作業を依頼できます。特にフルサポート型のサービスを活用する場合、作業量ベースでは8~9割近くを任せられるケースもあります。そのため、社内だけで対応する場合よりも担当者の負担を大きく減らせます。

ただし、対応範囲は会社により異なるため、依頼する前にサービス範囲を確認することが重要です。具体的に依頼できる業務は、後ほど詳しく解説します。

ISMSの代行会社の例

ISMSの代行会社としては、たとえば以下のような会社があります。

  • LRM株式会社
    ISMS認証の取得・更新支援を提供。社内における“事務局の一員のような立場”でサポート。
  • 株式会社スリーエーコンサルティング(認証パートナー)
    書類・帳票類の作成、そのほかの雑務など、ISMSに関する「作業」を幅広く代行。
  • 株式会社ISOプロ
    ISOに関する作業を80%軽減する代行サービスを提供。対応回数の制限を設けていない点も特徴です。

※対応範囲やサービス内容は変更される可能性があります。検討する際は、各社の公式サイトや問い合わせ窓口で最新情報を確認ください。

代行してもらえる業務、自社で行う業務

ISMSの取得・運用では、代行会社に任せられる業務が多くあります。一方で、経営判断や社内での承認など、自社で行うべき業務も残ります。ここでは、それぞれの範囲を整理します。

代行会社にしてもらえる業務

ISMS代行会社には、認証取得に向けた準備から取得後の運用まで、幅広い業務を依頼できます。

任せられる業務の例

  • ISMS構築:現状把握、取得計画の立案、情報資産の洗い出し、リスクアセスメント、マニュアル・規程・記録類の作成
  • 取得準備・審査対応:内部監査、改善サポート、審査立ち会い、模擬審査、審査機関の選定支援
  • ISMS運用:PDCAに関する業務、運用記録、文章作成・更新、従業員教育、継続的な改善サポートなど

自社で行う業務

確認や意思決定、要所の対応は自社で行う必要があります。

自社で行う業務の例

  • 情報セキュリティ方針の承認
  • リスク受容の判断
  • マネジメントレビューの実施
  • 現場でのルール運用や従業員教育
  • 審査機関との窓口対応 など

また、作業を代行してもらう場合でも、審査では担当者や経営層が“自社の言葉”で説明できることが求められます。もちろん、難しいセキュリティ用語などで回答する必要はなく、基本的には「日常の仕事のやり方」を聞かれる程度です。

ISMS代行会社を選ぶポイント

ISMS代行会社を選ぶ際は、費用の安さだけで判断せず、自社の目的や体制に合うかを確認することが大切です。取得までのスピードや対応範囲、実績、取得後の運用サポートまで含めて比較しましょう。

▼以下の記事でも詳しく解説しています。
ISMS(ISO27001)の取得方法とは?流れも解説

取得までのスピードは速いか

認証の取得時期が決まっている場合は、希望する期限までに対応できるかを確認しましょう。特に、入札条件や取引先からの要求で取得期限がある場合は、スピードが重要です。代行会社を利用すれば、自社の作業負担を減らせるだけでなく、文書のひな形や取得ノウハウを活用することで、準備期間の短縮も期待できます。
なかには、短期間での取得サポートを強みとしている代行会社もあります。

費用は適切か

費用は依頼する業務の量や種類、認証範囲、サポート内容などによって変動します。見積もりの際は金額の安さだけでなく、何が費用に含まれているか、それは適切な費用なのかを意識することがポイントです。

会社の規模 従業員数や対象部署が多いほど、確認範囲や書類の量が増える
拠点数 本社のみか、支店・工場・店舗まで含めるかで作業量が変わる
サポート範囲 文書作成、教育、内部監査、審査立ち会いまでを含むかで金額が変わる
代行の度合い アドバイスがメインか、作業までを任せるかで費用が変わる
取得までの期間 短期取得を希望する場合、追加費用がかかるケースも
対応方法 オンライン中心か、訪問対応が必要かで交通費や宿泊費などが発生する
取得後の支援 運用や更新のサポートまでを含むかで費用が変わる

代行する業務範囲は希望に合うか

代行会社によって、対応できる業務範囲やサポート内容は異なります。契約前に、以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 文書作成やリスクアセスメントに対応しているか
  • 審査の立ち会いや模擬審査に対応しているか
  • 希望する業務が基本料金に含まれているか、またはオプション扱いか
  • 相談や修正対応の回数に制限はあるか
  • 既存のツールやシステムをそのまま使えるか
  • 新しいシステムの導入が必要か
  • 取得後の運用サポートまで依頼できるか

これらを事前に確認することで、「依頼できると思っていた作業が対象外だった」といったトラブルや“認識のズレ”を防ぎやすくなります。

自社に近い実績はあるか

自社と近い業種や規模でのサポート実績があるかどうかもポイントです。特に、機密情報を多く扱う業種や、求められるセキュリティ水準が高い業種、拠点数・従業員数が多い企業では、実績の有無が重要です。

自社に近いケースでの支援経験があれば、必要な文書や運用体制、審査で見られやすいポイントに関するノウハウを持っていることが想定され、よりスムーズで確実なサポートが期待できます。

取得だけでなく運用を意識しているか

代行会社が用意するひな形やシステムは、認証取得を効率よく進めるうえで有効です。ただし、自社の業務内容や組織体制をふまえて調整されていない場合、取得後に運用しづらくなる可能性があります。そのため、ひな形を活用しながらも、自社の実態に合わせたルールや運用の整備まで支援してもらえるかを確認することが重要です。

ISMSは“取得して終わり”ではなく、継続的な運用がカギです。例えば、取得後に誰が何を行うのか、定期的な見直しをどう進めるのかなど、取得後のサポート体制まで提案してくれる会社であれば、スムーズな運用が期待できます。

ISMSの代行会社を利用するリスク

ISMS代行会社の利用そのものがリスクになるわけではありません。リスクが生じやすいのは、自社が内容を理解しないまま、すべてを丸投げしてしまう場合です。代行会社に依存しすぎると、ISMSの構築や審査対応、運用に関するノウハウが社内に蓄積されません。

また、文書や仕組みの形は整っていても、その背景や理由を説明できない可能性があります。自社に合わないシステムができれば、取得後に形骸化したり、維持コストが高くなったりするリスクが発生します。

リスクを避ける方法

代行会社を利用するリスクは、自社もある程度コミットすることで抑えられます。具体的には、次の点を意識しましょう。

  • 1.自社担当者も構築プロセスに参加する
    背景の理解やノウハウの蓄積につながり、自社で運用しやすい仕組みを作りやすくなります。
  • 2.運用しやすさを重視する会社を選ぶ
    自社の業務に合ったISMSを構築できれば、取得後の形骸化を防ぎやすくなります。
  • 3.契約前にサポート範囲を確認する
    依頼できる業務範囲と費用を事前に把握でき、想定外の追加対応やコストを避けやすくなります。

まとめ

ISMSの代行会社は、認証取得や運用に必要な作業を支援・代行してくれる心強い存在です。文書作成や審査準備など、大部分の作業を任せることで、担当者の負担を大きく減らせます。

一方で、意思決定や内容の理解まで外部に任せることはできません。自社も要所で関わりながら、目的や体制にマッチする代行会社を選ぶことで、無理なく認証取得が進められ、取得後も運用しやすいISMSを構築できるでしょう。

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早坂 駿汰
早坂 駿汰ISO審査員

日々の審査を通じ、 知識の拡大に奮闘しております。 前職で培った丁寧さを持ち前に、お客様に寄り添う審査員として活動していきたいと思っております。

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