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品質マネジメント7原則の内容とその必要性とは?

2023.06.26
品質マネジメント7原則の内容とその必要性とは?

この記事の3つのポイント

  1. 品質マネジメントの目的は顧客満足の達成
  2. PDCAサイクルを回して継続的改善を行うことが重要
  3. 品質マネジメント7原則とは品質マネジメントシステムのガイドラインのようなもの

品質マネジメント7原則とは、品質マネジメントシステムの規格であるISO9001において基本とされている7つの原則で、適合性と有効性を維持した品質マネジメントシステムを構築する為の大枠が示されています。
ISO9001はこの「品質マネジメントの原則」に基づいて考えられています。

以下、ISOの規格書より引用しながら、項目ごとにわかりやすく解説をしていきます。

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品質マネジメント7原則とは

品質マネジメント7原則とは、品質マネジメントシステムの規格であるISO9001において基本とされている7つの原則で、適合性と有効性を維持した品質マネジメントシステムを構築する為の大枠が示されています。
要するに品質マネジメントシステムのガイドラインのようなものです。

品質マネジメント7原則の内容は「JISQ9000:2015 品質マネジメントシステム-基本及び用語」により規定されています。

品質マネジメント7原則

原則1:顧客重視

まず原則1の顧客重視について、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「品質マネジメントの主眼は,顧客の要求事項を満たすこと及び顧客の期待を超える努力をすることにある。」

つまり、品質マネジメントの目的は顧客満足の達成であるということです。

なぜなら、組織を存続させるための持続的成功は顧客の信頼を保持することにより達成ができるからです。
そのために製品及びサービス提供プロセスの継続的な改善を実施する必要があります。

原則2 :リーダーシップ

原則2のリーダーシップについて、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「全ての階層のリーダーは,目的及び目指す方向を一致させ,人々が組織の品質目標の達成に積極的に参加している状況を作り出す。」

つまり、リーダーの責任が重要ということです。

なぜなら、企業のトップには品質マネジメントを計画し、実行し、継続的に改善を続ける責任があるからです。

また、リーダーは組織が進む方向性を明確にし、それを組織や顧客に伝達する必要があります。
(ここでいうリーダーとは、企業のトップだけではなく、支社長、支店長、プロジェクトリーダーなども該当する場合があります。)

原則3 :人々の積極的参加

原則3の人々の積極的参加について、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「組織内の全ての階層にいる,力量があり,権限を与えられ,積極的に参加する人々が,価値を創造し提供する組織の実現能力を強化するために必須である。」

つまり、組織内のすべての人が品質目標達成に積極的になる必要があるということです。

なぜなら、品質マネジメントシステムはリーダーが決定し伝達するだけでは意味がないからです。
原則2でリーダーが示した方向に向け、従業員一人ひとりが何をできるかということを考え、行動する必要があります。

原則4 :プロセスアプローチ

原則4のプロセスアプローチについて、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「活動を,首尾一貫したシステムとして機能する相互に関連するプロセスであると理解し,マネジメントすることによって,矛盾のない予測可能な結果が,より効果的かつ効率的に達成できる。」

つまり、仕事のプロセスを明確にした上で、各々のプロセスの相互関係を把握し、一連のプロセスをシステムとして運営する・効果的に管理できるようにシステムとして組織に適用させていく流れの事です。

プロセスアプローチで大切なことは各プロセスが何のためにあって、課題は何なのか?
それを踏まえて効果的に管理が出来るようにシステムとして会社に適用させていく事、この一連の流れの事です。
これを会社の各業務に当てはめて考えていく考え方が非常に重要となります。

原則5 :改善

原則5の改善について、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「成功する組織は,改善に対して,継続して焦点を当てている。」

つまり、常に継続して改善を続けることが重要ということです。

ここでいう改善は問題があるときだけではなく、現状に問題がなくてもより良くできる点はないか、ということを考えることが大切です。
ISO9001ではPDCAサイクル(Plan→Do→Check→Action)を回すことにより継続的改善を行うことが重要とされています。

原則6 :客観的事実に基づく意思決定

原則6の客観的事実に基づく意思決定について、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「データ及び情報の分析及び評価に基づく意思決定によって,望む結果が得られる可能性が高まる。」

つまり、推測や経験に則って意思決定を行うのではなく、記録やデータなどの「客観的な事実」に基づいて意思決定を下すことが重要です。

客観的な事実による意思決定を行うことで目標の達成に近づけることが可能になります。

原則7 :関係性管理

原則7の関係性管理について、JISQ9000では下記のように記載されています。
引用「持続的成功のために,組織は,例えば提供者のような,密接に関連する利害関係者との関係をマネジメントする。」

組織と利害関係者は対等な立場にあり、平等な関係であるという考え方で、成果物に関わるすべての人が協力することが重要です。

利害関係者とは利益に関係性のある人やモノのことです。
例えば顧客・仕入先・取引先・従業員等が当てはまります。

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品質マネジメント7原則の必要性

JISQ9001 規格の基礎となった「品質マネジメントの7原則」は組織のパフォーマンスの改善を目指す企業に対してISOが推奨する基本原則です。

もし品質マネジメントの7原則が維持されていなければ不適合品の発生やクレームが発生する可能性が高まり、顧客満足を満たせない製品及びサービスを提供してしまう可能性も高まります。

品質マネジメントシステムをより効果的かつ効率的に実施し顧客満足を高めるためにも「適合性と有効性を維持した品質マネジメントシステム」を構築するための大枠である「品質マネジメントの7原則」は必要不可欠です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は「品質マネジメント7原則」に的を絞りわかりやすく解説させて頂きました。

もし今後ISO9001の取得を計画されている企業様がいらっしゃいましたら弊社(株式会社GCERTI-JAPAN)にご相談下さいませ。

弊社は「わかりやすくお客様の負担にならない審査」をモットーとしております。
本記事のようにわかりやすい審査でお客様の不安点、問題点を解決できるよう、ご提案させて頂きます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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柳 翔太
柳 翔太ISO審査員

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