ISO9001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO9001)
ISO9001 コラム
ISO9000は要求事項の規格ではなく「品質マネジメントシステムの基本概念や用語の『説明』をしている規格」のことを指します。
ISO9001はISO9000シリーズでは一番認知度の高い規格で、耳にしたことがある方も多いかもしれません。
本記事ではISO9001に関連したその他のISO9000シリーズ規格についてご紹介していきたいと思います。
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まず初めにISO9000の規格からご紹介します。
ISO9000の表題は「品質マネジメントシステム-基本及び用語」となっています。
また規格の条項の構成は次のようになっています。
序文
1、適応範囲
2、基本概念及び品質マネジメントの原則
3、用語及び定義
それぞれの条項ごとに簡単にご説明していきます。
『1、適応範囲』
このISO9000が適用できる組織の範囲を定めています。
『2、基本概念及び品質マネジメントの原則』
品質マネジメントシステムの基本概念を説明しています。
『3、用語及び定義』
ISO9001で出てくる用語の定義について説明しています。
条項を見てもわかるように、こちらのISO9000は要求事項の規格ではなく品質マネジメントシステムの基本概念や用語の『説明』をしている規格になっています。
次にISO9001をご紹介します。
ISO9001はご存じの方も多いかもしれませんので、簡単なご説明とさせていただきます。
ISO9001規格は商品やサービスの品質向上を目的とした品質マネジメントシステム規格であり、ISO9000シリーズのなかで唯一要求事項を規定している規格となります。
ですのでこちらが品質マネジメントシステム監査の基準となります。
『プロセスアプローチ』※や『PDCAサイクル』※を用いて、組織全体をマネジメントし、パフォーマンス、顧客満足度を向上させていくという規格になります。
もう少し詳しく知りたい!!という方は、以下の記事で説明しておりますのでご参考ください。
ISO9001(品質マネジメントシステム)とは?要求事項や認証取得のメリットについて基本から解説します!
※『プロセスアプローチ』
組織の業務を首尾一貫した、相互に関連する業務であると理解し、マネジメントすることで、矛盾のない予測可能な結果が、より効果的、効率的に達成できるという考え方。
※『PDCAサイクル』
組織の業務をPlan(目標設定、計画)-Do(計画実行)-Check(実行したことを監視、測定し結果を評価)-Act(評価に基づき改善)に基づいて行い、これを繰り返すことで継続的な改善をする手法。
ISO9004は既存の品質マネジメントシステムのパフォーマンスを改善していく為の規格です。
あまりメジャーではない規格でご存じの方は少ないかと思いますが、表題は『品質マネジメント-組織の品質- 持続的成功を達成するための指針』となっています。
イメージとしてはISO9001よりも高いレベルでの品質管理システムを構築したいと考える企業様を対象とした規格と思っていただければよいかと思います。
ただ、あくまでも指針ですので要求事項ではありません。
品質マネジメントシステムのさらなる向上を目的とした参考書のようなものだと思っていただければよいと思います。
こちらはISO9001に少し関連のある規格としてご紹介させていただきます。
ISO19011規格の表題は、『マネジメントシステム監査のための指針』となっています。
監査を行っておくための手法や、指針を説明した規格になります。
どのようにISO9001に関係するかと言いますと、ISO9001の9.2の項番の要求事項に、『内部監査』の要求事項があり、「組織は予め定めた間隔で内部監査を実施しなければならない」となっています。
すでにISOを取得されていて、内部監査を実施しているが、もっと詳しく知った上で実施したいという企業様など、こちらのISO19011をご参考いただくことで、より充実した内部監査を行うことができるのではないかと思います。
ISO9000シリーズの4つの規格をご紹介してまいりましたが、なんとなくご理解いただけましたでしょうか?
最後にISO9001以外の3つの規格(ISO9000、ISO9004、ISO19001)の活用方法をご提案したいと思います!
※前提としてISO9000シリーズではISO9001規格のみが要求事項であり、認証規格ですので、そちらを中心としてお考えいただければと思います。
まずISO9000規格ですが、こちらはISO9001を理解するうえで、基本概念の考え方をしっかり理解したいという場合にご参考いただくとよいかと思います。
またISO9001では専門的な難しい用語がたくさん出てくるので、この用語は何!?どういう意味!?となった際はこちらで調べていただき、ISO9001の為の辞書的な役割でご活用いただくとよいかと思います。
次にISO9004ですが、こちらはすでにISO9001を取得されている企業様にご参考いただくとよいかと思います。
既存の品質マネジメントシステムをよりレベルの高いものにしていきたい!という方に活用していただけると、今より充実した品質マネジメントシステムの構築に役立つのではないかと思います。
最後にISO19011ですが、こちらは『マネジメントシステム監査のための指針』ですので、内部監査の手法など詳しく知りたいという方にご参考いただくとよいかと思います。
また監査をする上でどのようなことを気を付ける必要があり、コミュニケーションや監査計画の基本的なやり方など監査をする側の知識として知っておくことで、審査を受ける際にもよりスムーズにご理解いただけるのではないかと思います。
ISO9000シリーズとは?各規格の特徴や基礎知識、ご理解いただけましたでしょうか?
少しでもお読みいただいた方々のお役に立てる情報になれば幸いです。
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