ISO9001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO9001)
ISO9001 コラム
ISO審査を前に「もし落ちたらどうしよう」と不安を覚えていませんか。
結論からいえば、不適合の指摘によって再審査となるケースはあるものの、認証に至らずに終わることは多くありません。この記事では、不適合となる主な理由や指摘を受けた際の具体的な対応手順、さらに事前にできる予防策までを分かりやすく解説します。
審査への不安を解消し、万全に備えるためのポイントを押さえていきましょう。
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新規取得、更新審査のいずれの場合でも、「重大な不適合」が指摘され、再審査が必要になるケースはあります。
重大な不適合とは、システムの機能不全や重大なリスクにつながる問題を指し、一定期間内での是正が求められます。
一方で、単発的なミスやルール違反などの「軽微な不適合」は、その場や後日の対応で解消できるものです。
不適合が出ること自体は珍しくなく、適切に対応すれば最終的に審査に通るため、過度に不安視する必要はありません。ただし、非常にまれですが認証されずに終わるケースもあります。具体的には以下のような例が挙げられます。
認証されないケース
つまり、「仕組みとして機能していない」「改善意思が見えない」という状態が続く場合に限り、認証に至らない可能性があるといえます。
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ISO審査で不適合が指摘される背景には、いくつかの共通した原因があります。例えば、次のような状態は不適合につながりやすいポイントです。
ここからは、それぞれのポイントについて具体的に解説していきます。
文書や記録の不備は、ISO審査で最も指摘されやすいポイントの一つです。
審査では“その場で提示できるか”が重視されるため、記録が存在していてもすぐに確認できなければ不備と見なされることがあります。
こうした状態は、「システムが日常的に適切に運用されていない」と判断される要因となるため注意が必要です。
是正処置が不十分である場合も、不適合の指摘につながる恐れがあります。
単に目の前の問題に対応するだけで、原因の除去や再発防止にまで至っていない事例が多く見られます。
具体的にいうと、原因分析が表面的であったり、フローや仕組みの見直しに踏み込まず、暫定的な対処で終わってしまうケースです。
重要なのは、原因を深掘りし、再発を防ぐ具体的な対策まで落とし込むことです。
内部監査が形骸化している場合も、不適合の大きな要因となります。
チェックが形式的で指摘が不十分だったり、指摘後の是正処置が行われていないケースは少なくありません。また、内部監査やマネジメントレビュー自体が実施されていない場合は、より重大な問題と見なされ、もちろん不適合となります。
内部監査は問題を未然に発見・改善する重要な仕組みであるため、実効性のある運用が求められます。
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教育・力量やその管理に問題がある場合も、不適合につながりやすいポイントです。特に、次のような状態は注意が必要です。
このような状況は業務のばらつきやミスの原因となるだけでなく、システムの有効性にも疑問があると判断されます。体系的な教育と力量管理が重要です。
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ISO14001における力量とは?
もしISO審査で不適合の指摘を受けた場合は、一定の手順に沿って冷静に進めることがポイントです。対応の流れは以下の4つのステップに整理できます。

ここからは、各ステップについて順番に解説していきます。
不適合の指摘を受けたら、まずは事実確認を行いましょう。
審査員からの指摘内容を正確に理解し、認識のズレがないかを確認します。
そのうえで、現場の担当者や関係者に状況をヒアリングし、実際にいま何が起きているのかを把握します。
ここで曖昧な理解のまま進めてしまうと、後続の対応が的外れになるため、初動として丁寧な事実確認が欠かせません。
次に行うのは、不適合が発生した原因の特定です。なぜその問題が起きたのかを具体的に掘り下げることが重要です。
例えば「現場が手順を理解していない」という場合でも、教育不足なのか、手順書が複雑で分かりにくいのかによって対策は変わります。再発防止につなげるためには、根本的な原因まで細かく分析する必要があります。
原因を特定したら、根本的な問題を解決するための是正処置を計画し、実行します。
重要なのは、表面的な対処ではなく原因に直結した対策を講じることです。例えば「手順が守られていない」原因が手順書の複雑さにある場合は、よりシンプルな内容にブラッシュアップできないか検討・検証し、修正したうえで関係者へ周知します。このように、実効性のある改善につなげることが求められます。
以下の記事でも詳しく解説しています。
ISOで求められる是正処置とは?
是正処置を実施した後は、その内容が有効だったかを確認しましょう。
実際に問題が解決され、同様の不適合が再発しない状態になっているかを検証することが大切です。もし改善が不十分であれば、追加の処置を検討・実行し、再度確認を行います。
なお、是正処置には通常3カ月程度の期限が設けられているため、計画的に対応を進め、対応完了後に再審査へ臨む必要があります。
不適合を避けるためには、審査直前の対策はもちろん、日頃からの準備が重要です。
特に次のようなポイントを押さえておくことで、指摘のリスクを大きく減らすことが可能です。
それぞれのポイントについて一つずつ解説していきます。
内部監査は、不適合を未然に防ぐための最も重要な機会ですが、形式的に実施するだけでは十分な効果は得られません。審査本番を意識し、「実際に指摘されそうな点を洗い出す」という視点で行うことがポイントです。特に、次の3点は重点的に確認しましょう。
単なるチェックではなく、「審査員の目線で疑う」ことがカギです。
記録やエビデンスの整備も、不適合を防ぐうえで欠かせません。単に「記録がある」だけでなく、内容や管理方法まで含めて“適切に運用されているか”が問われます。形式的に作成しているだけでは指摘される可能性があるため、次の点を意識的にチェックしましょう。
記録を残すのではなく、「すぐに提示できる状態で管理されているか」という視点が大切です。
審査当日は、現場の担当者が対応するシーンもあるため、事前の確認と調整が重要です。特定の人しか説明できない状態ではなく、誰が対応しても一定の説明ができるようにしておくと安心です。
特に、次の点を押さえておきましょう。
事前準備の質が、そのまま審査対応のスムーズさに直結します。
ISO審査は「落ちるのでは」と不安に感じがちですが、不適合が出ても適切に対応すれば認証に至るケースがほとんどです。重要なのは、不適合を恐れることではなく、原因を正しく捉えて改善につなげること。そして、日頃から準備を整えておくことです。
本記事で紹介したポイントを意識し、落ち着いて対応することで、安心して審査に臨めるはずです。
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