ISO14001
COLUMNISO規格の知識コラム(ISO14001)

ISO14001

【ISO14001】目標例をもとにPDCAサイクルの回し方を考えてみましょう

2022.11.17
ISO14001_目標例をもとにPDCAサイクルの回し方を考えてみましょう

ISO14001で立てた環境目標を達成するためには、PDCAサイクルを回すことが必要です。

本記事では、みなさまの組織において環境目標をどうやって達成していけば良いのか、製造業における電力使用量をに挙げながらPDCAに基づいて解説します。

ISO14001の要求事項

まずはISO14001の規格書に記載されている環境目標に関する要求事項を見てみましょう。

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6.2.1 環境目標

組織は、組織の著しい環境側面及び関連する順守義務を考慮に入れ、かつ、リスク及び機会を考慮し、関連する機能及び階層において、環境目標を確立しなければならない。
環境目標は、次の事項を満たさなければならない。

a)環境方針と整合している。
b)(実行可能な場合)測定可能である。
c)監視する。
d)伝達する。
e)必要に応じて、更新する。
組織は、環境目標に関する文書化した情報を維持しなければならない。

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PDCAサイクルをまわすにあたり、計画(目標設定)はかなり重要です。
みなさまの組織において環境目標をどうやって達成していけば良いのか、PDCAに基づいて解説します。

PDCAサイクルとは

Plan(計画):やり方を決める。

Do(実行):決めたとおり実行する。

Check(チェック):結果をチェックする。

Action(処置・改善):見直し、改善する。

Plan(練り直した計画):うまくいったやり方は継続する。うまくいかなかったやり方は変える。

Do(実行):決めたとおりに実行する。新たなやり方を試す。

Check(チェック):練り直した計画がうまくいったのかチェックする。

Action(処置・改善):見直し、改善する。前回のPDCAと比較する。

ISOでは、PDCAサイクルの仕組みを構築していくことと、継続的に運用していくことが求められています。

何のためにPDCAを回すのかというと、ISO14001の意図した結果である「環境パフォーマンス向上」「順守義務を満たす」「環境目標の達成」を追い求めていくためです。

ISO14001認証登録は3年ごとに再認証審査(更新審査)があり、再認証を繰り返して認証登録を維持していく必要があります。
年度ごとに目標数値を上げる、新しい目標を設定するということがオススメです。

ISO14001のPDCAサイクル

Plan(計画)

当てはまる項番

「6 計画」全般
「6.1.2 環境側面」
「6.1.3 順守義務」
「7.4 コミュニケーション」
「8.2 緊急事態への準備及び対応」

Plan(計画)でやること

  • 目標を設定する。
  • 必要な資源を準備する。
  • リスク及び機会を特定する。
  • 著しい環境側面を決定する。
  • 緊急事態への対応を考え、計画する。

Plan(計画)のポイント

  • 意図した成果を達成するためのリスクを想定する。
  • そのリスクへの対応策を計画する。
  • 計画した内容を文書として残しておく。
  • 前年よりも高い数値目標を設定する。
  • これ以上高い数値を追い求めることが難しい場合は、違う側面の目標を設定する。
  • 著しい環境側面と関連する順守義務を考慮に入れる。
  • 複数の目標を設定しても良い。
  • 振り返ったときに、効果が測定できる目標にする。
  • 環境方針と合っている目標を設定する。
  • 関わる人に伝達する。

Do(実行)

当てはまる項番

「7 支援」全般
「8 運用」全般

Do(実行)でやること

  • 計画されたことを実行する。

Do(実行)のポイント

  • 実施スケジュールに余裕をもつ。
  • 実施した内容を文書として残しておく。

Check(チェック)

当てはまる項番

「9 パフォーマンス評価」全般

Check(チェック)でやること

  • 計画した活動に対して、結果を監視・測定する。

Check(チェック)のポイント

  • 何を監視指標にするのか。
  • 実施した内容を評価した証拠を文書として残しておく。

Action(処置・改善)

当てはまる項番

「10 改善」全般

Action(処置・改善)でやること

  • 改善するための処置を行う。

Action(処置・改善)のポイント

  • 継続的に改善していく。
  • 改善した内容を文書として残しておく。
  • 目標数値の妥当性を検討する。

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ISO14001の目標例とPDCAサイクルの回し方

最後に、製造業における電力使用量をに、PDCAサイクルについて説明します。
前提条件は以下のとおりです。
———————–
業種:製造業
目標例:電力使用量5%削減
———————–

Plan(計画)

  • 製造現場の照明を全てLEDに交換する。例)第一四半期は1階、第二四半期は2階というように計画を立てましょう。
  • 12:00-13:00は事務所を消灯する。
  • 18:00までに全員退勤する(18:00までに消灯する)

Do(実行)

  • 上記の計画を、計画どおりに実施すること。
  • 12:00-13:00に事務所を消灯する
  • 残業時間削減のため、業務効率化を図る

Check(チェック)

  • 電力使用量の通知を確認する。
  • 12:00-13:00に消灯した日を表に記入しておき確認する。
  • 毎日の最終退勤者と退勤時刻を帳簿に記入しておき確認する。
  • 5%削減できたかどうかをチェックする。
  • 手段の弊害を確認し、廃止するかどうか検討する。

Action(処置・改善)

  • 達成できていなければ他の手段を検討する。
  • 継続して業務効率化を図る。

次のPlan(計画)

  • さらに高い数値目標を設定する。
  • 前年の数値目標が高すぎた場合は現実的な数値を目標にする。
  • 別の目標を設定する。例)印刷用紙使用枚数10%削減

まとめ

いかがでしたか?
今回はISO14001PDCAサイクルについてのお話をさせていただきました。

上記はあくまで参考となりますが、
みなさまの環境マネジメントシステムのPDCAサイクルに少しでもお役に立てれば幸いです。

ISO14001に関するよくあるご質問

Q環境マネジメントシステムとは何ですか?

マネジメントシステムの中でも特に環境側面をマネジメントし、順守義務を満たしてリスク及び機会に取り組むために用いられるものです。

QISO14001における環境側面と環境影響の違いは?

「環境側面」とは、環境と相互に作用する又は相互に作用する可能性のある、組織の活動又は製品サービスの要素と規定されています。
組織を取り巻く環境(近隣住民・従業員・消費者・自然環境)などに影響する可能性がある、組織の活動や製品及びサーボスの要素を指します。

「環境影響」とは、有害か有益問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる、環境に対する変化を指します。

Q環境マネジメントシステムと環境活動の違いは何ですか?

「環境活動」とは、省エネやごみの減量、環境に配慮した(環境への負荷を減らす)活動のことです。

「環境マネジメントシステム」とは、そもそもごみを減らすための仕組みの運用やエネルギーの使用量を減らすためのシステムのことです。

一見同じように見えますが、ISOは結果よりも過程を重視するため、結果が出るまでの前提や過程に重きを置いている点に違いがあります。

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株式会社GCERTI-JAPANはISO審査機関(ISO認証機関)です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。

西山 慎太郎
西山 慎太郎ISO審査員

「企業の仕組み」に、ISOという観点で携わることができ、非常に嬉しく思います。ISO審査を通してお客様のご支援ができるよう、一日一日を大切にして自己研鑽していきます。

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