ISO14001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO14001)
ISO14001 コラム
ISO14001を取得すると、
といった5つのメリットが得られます。
もちろんメリットだけではなく、デメリットもあります。
そこで本記事ではISO14001を取得することで得られる5つのメリットと、3つのデメリットについて詳しくご説明いたします。
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ISO14001(環境マネジメントシステム)はその名前の通り環境に関するマネジメントシステムであり、企業が経済活動を行いながらも環境へのダメージや負担を少なくできるようなシステムを構築・運用するためにISOが定めた国際基準です。
つまり、ISO14001を取得していることは「環境保全活動を積極的に行なっている会社である」という対外的なアピールにつながります。
環境保全の意識が高まり、個人だけでなく企業にも環境保全活動を推進することが求められる昨今。
ISO14001を取得していれば、積極的に環境を守るための活動をしていることが国際的に証明されることになるので、社会的責任をきちんと果たしている会社であるとして企業自体のブランドイメージが大きく向上するでしょう。
また、環境保全活動に積極的な企業はクリーンなイメージを持たれやすく、取引先や消費者だけではなく事務所や工場の近隣住民等、企業に関わるさまざまなところで信頼を得やすくなります。
ISO14001を取得する(環境マネジメントシステムを構築する)過程では、企業の活動が環境(自然・人・物)に悪い影響を与えていないか、もし与えているのであれば改善するためのシステムを構築することを求められます。
この際に現在の業務が見直され、ISO基準に基づいて標準化されることでさまざまなリスクを未然に回避することができます。
ISO14001を正しく運用できていれば、環境に関連する法規制も自然に遵守できます。
そのため、例えば環境に関心の高い市民団体からの圧力や、騒音や悪臭等の環境に関する近隣住民からの訴訟等のリスクを回避できるということです。
ISO14001(品質マネジメントシステム)は単純に「環境に良いことをする」のではなく、「業務改善や経費削減等、生産性の向上を図りながら、結果的に環境への配慮もできるような活動を継続する」ことが求められます。
「生産性の向上」と「環境への配慮」なんて同時に実現可能なのかと戸惑われるかもしれませんが、ISO14001をうまく活用することで実現できます。
例えば、ISO14001の規格要求をクリアするためには電気などのエネルギーや紙・木材・その他材料など、経済活動を行う上で消費している資源を環境に配慮して削減する必要があります。
とはいえ必要な生産量は確保しなければならないため、無駄を無くして費用対効果の高い業務体制を整えエネルギー消費量や材料費を削減することになります。
そしてなにより単純に今までかかっていた費用が抑えられるため、結果的に生産性がアップします。
また、環境マネジメントシステムを構築する過程で現在の業務が見直されることで、これまで見逃されてきた無駄な作業や手順が明らかになります。
これらを是正してISO14001の基準に基づき標準化することで、無駄な業務がなくなり人件費や材料費等が抑えられ、生産性がアップします。
ISO14001は以上のように「生産性の向上」と「環境への配慮」を同時に実現します。
ISO14001を取得することは(02)でも述べたようにリスク回避になることに加えて、取得の過程で環境関連の法規制やさまざまなリスクを学ぶことができます。
どんな事故や万が一のことが起こり得るのかを知り、そのような場合はどのような対応をするのか、手順を決めて訓練を行うことで有事の際にも落ち着いてスムーズに対応が取れるようになります。
スムーズな対応は事態の早期収束や二次災害の防止につながります。これは企業にとって非常に大きなメリットだと言えるでしょう。
直接的なメリットとは言えないかもしれませんが、自分の勤めている企業が社会的責任をしっかり果たし、世間から信頼を得られるような立派な企業であるということは従業員の働く上でのモチベーションのアップにつながります。
また、環境について学ぶ機会を得ることでサステナビリティ(持続可能性)の意識が高まり、社会情勢に合わせて柔軟な対応ができる従業員を育てることができるとも言われています。
ISO14001を取得・維持するためには書類やマニュアルの作成が不可欠です。
そのため、ISO14001関連の作業が本業(日常業務)にプラスする形で発生してしまいます。
ISO14001関連書類の保管場所を確保しなければならなりません。ただし、デジタル文書でもOKなため、必ずしも物理的な保管場所が必要なわけではありません。
また、次回の審査に向けて「何の書類を・いつまでに」更新するか等、しっかり管理をする必要があります。
ISO14001は取得時だけでなく毎年審査を受ける必要があり、この審査の際には必ず審査費用が発生します。
その審査費用がISO14001を取得することで得られる取引先拡大の可能性や生産性の向上等に見合っているか、コストパフォーマンスに満足できるかどうかがキーポイントになるでしょう。
いかがでしたか?
本記事がISO14001を取得すると得られるメリット・デメリットをきちんと把握した上で、「自社にとってISO14001は本当に必要か/必要でないか」を考える一助となれば幸いです。
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