ISO9001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO9001)
ISO9001 コラム
日本のISO9001認証取得企業数は2007年以降減少傾向にあり、日本の認証審査機関を統括する公益財団法人日本適合性認定協会(Japan Accreditation Board)の最新の発表によると2020年3月末時点では30,371件となっています。
本記事では、上記の公益財団法人日本適合性認定協会(Japan Accreditation Board)の発表をもとに2000年〜2020年の20年間における日本のISO9001認証取得企業数の推移とその傾向、また、世界各国のISO9001認証取得企業数についてもご紹介致します。
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日本でのISO9001認証取得企業数は、以下のように推移しています。
引用元:公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)ホームページ
上記グラフからも分かるように、ISO9001の認証取得企業数は2006年にピークを迎え、2007年以降は減少傾向にあります。
具体的な認証取得企業数は以下のとおりです。
2000 | 10,745 |
---|---|
2001 | 16,512 |
2002 | 22,438 |
2003 | 30,030 |
2004 | 35,809 |
2005 | 40,421 |
2006 | 42,763 |
2007 | 43,023 |
2008 | 42,389 |
2009 | 40,760 |
2010 | 38,668 |
2011 | 37,076 |
2012 | 36,598 |
2013 | 37,217 |
2014 | 38,101 |
2015 | 37,642 |
2016 | 36,636 |
2017 | 35,708 |
2018 | 34,446 |
2019 | 33,121 |
2020 | 30,371 |
引用元:公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)ホームページ
日本のISO9001認証取得企業を産業別で分類すると、最も取得している企業数が多いのが製造業で、次いで建設業となっています。
ただし建設業に関しては2006年以降の取得企業数がどんどん減少しており、約15年で半数以下になっています。
前項でお伝えしたように日本のISO9001認証取得企業数が減少傾向で推移しているのは、この建設業における取得企業数の減少が大きな要因です。
建設業における取得企業数がここまで変動している理由は、国土交通省が設定した入札参加条件で必須であったISO9001の取得が緩和されたことによるものだと考えられます。
建設業以降は学術研究、専門・技術サービス業/卸売業、小売業/サービス業/情報通信業/運輸業、郵便業/生活関連サービス業、娯楽業/医療、福祉/金融業、保険業/不動産業、物品賃貸業が続きます。
ISO9001は名前の通り品質マネジメントシステム規格で、品質管理の国際基準に基づき製品やサービスの品質を継続的に向上させることを目的としています。
そのため製造業向けの規格だと思われている方が多いでしょう。
実際に日本のISO9001認証取得企業数のうち約6割を製造業が占めていますが、ISO9001は企業運営(マネジメント)の質を向上させることを目的としているため、本来は製造業以外の業種でも大いに役立つ規格です。
ISO9001取得のメリットについては以下の記事でご紹介していますので、製造業の方はもちろん、製造業以外の方もぜひご一読いただき、ISO9001について改めて知り、取得について前向きにご検討いただければ幸いでございます。
ISO9001を取得するメリット・デメリット
さて、最後はご参考までに2019年における世界各国のISO9001認証取得企業数をご紹介致します。
中国 | 280,386 |
---|---|
イタリア | 95,812 |
ドイツ | 47,868 |
インド | 34,397 |
日本 | 33,330 |
スペイン | 30,801 |
イギリス | 25,292 |
フランス | 21,696 |
アメリカ | 20,956 |
ブラジル | 17,952 |
中国 | 280,386 |
---|---|
イタリア | 95,812 |
ドイツ | 47,868 |
インド | 34,397 |
日本 | 33,330 |
スペイン | 30,801 |
イギリス | 25,292 |
フランス | 21,696 |
アメリカ | 20,956 |
ブラジル | 17,952 |
引用元:ISO Survey 2019 results – Number of certificates and sites per country and the number of sector overall Functions – ISO
さすが中国といったところでしょうか。
こうして具体的な数字を見てみると、ISO9001が世界的に需要のある規格であり、日本国内の認証取得企業数が減少傾向で推移している今こそ、グローバル展開時に一歩リードするために役立つ規格であることが伺えますね。
本記事がISO9001取得または維持における検討材料としてお役に立てれば幸いです。
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