ISO9001 COLUMNISO規格の知識コラム(ISO9001)

ISO9001 コラム

ISO9001

ISO9001認証取得企業数の推移

2022.01.07

この記事の3つのポイント

  1. 日本国内だけで見れば取得企業は緩やかに減少していて30000社ほど
  2. 日本のISO9001取得企業のうちの6割は製造業が占めている
  3. 世界での取得企業は主要国のみでも60万社を超えている

日本のISO9001認証取得企業数は2007年以降減少傾向にあり、日本の認証審査機関を統括する公益財団法人日本適合性認定協会(Japan Accreditation Board)の最新の発表によると2020年3月末時点では30,371件となっています。

本記事では、上記の公益財団法人日本適合性認定協会(Japan Accreditation Board)の発表をもとに2000年〜2020年の20年間における日本のISO9001認証取得企業数推移とその傾向、また、世界各国のISO9001認証取得企業数についてもご紹介致します。

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日本のISO9001認証取得企業数の推移

日本でのISO9001認証取得企業数は、以下のように推移しています。

認証取得企業数の推移

引用元:公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)ホームページ

上記グラフからも分かるように、ISO9001認証取得企業数は2006年にピークを迎え、2007年以降は減少傾向にあります。
具体的な認証取得企業数は以下のとおりです。

200010,745
200116,512
200222,438
200330,030
200435,809
200540,421
200642,763
200743,023
200842,389
200940,760
201038,668
201137,076
201236,598
201337,217
201438,101
201537,642
201636,636
201735,708
201834,446
201933,121
202030,371

引用元:公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)ホームページ

日本のISO9001認証取得企業の特徴

日本のISO9001認証取得企業を産業別で分類すると、最も取得している企業数が多いのが製造業で、次いで建設業となっています。

ただし建設業に関しては2006年以降の取得企業数がどんどん減少しており、約15年で半数以下になっています。
前項でお伝えしたように日本のISO9001認証取得企業数が減少傾向で推移しているのは、この建設業における取得企業数の減少が大きな要因です。

建設業における取得企業数がここまで変動している理由は、国土交通省が設定した入札参加条件で必須であったISO9001の取得が緩和されたことによるものだと考えられます。

建設業以降は学術研究、専門・技術サービス業/卸売業、小売業/サービス業/情報通信業/運輸業、郵便業/生活関連サービス業、娯楽業/医療、福祉/金融業、保険業/不動産業、物品賃貸業が続きます。

ISO9001は名前の通り品質マネジメントシステム規格で、品質管理の国際基準に基づき製品やサービスの品質を継続的に向上させることを目的としています。
そのため製造業向けの規格だと思われている方が多いでしょう。

実際に日本のISO9001認証取得企業数のうち約6割を製造業が占めていますが、ISO9001は企業運営(マネジメント)の質を向上させることを目的としているため、本来は製造業以外の業種でも大いに役立つ規格です。

ISO9001取得のメリットについては以下の記事でご紹介していますので、製造業の方はもちろん、製造業以外の方もぜひご一読いただき、ISO9001について改めて知り、取得について前向きにご検討いただければ幸いでございます。
ISO9001を取得するメリット・デメリット

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世界各国のISO9001認証取得企業数

さて、最後はご参考までに2019年における世界各国のISO9001認証取得企業数をご紹介致します。

中国280,386
イタリア95,812
ドイツ47,868
インド34,397
日本33,330
スペイン30,801
イギリス25,292
フランス21,696
アメリカ20,956
ブラジル17,952
中国280,386
イタリア95,812
ドイツ47,868
インド34,397
日本33,330
スペイン30,801
イギリス25,292
フランス21,696
アメリカ20,956
ブラジル17,952

引用元:ISO Survey 2019 results – Number of certificates and sites per country and the number of sector overall Functions – ISO

さすが中国といったところでしょうか。
こうして具体的な数字を見てみると、ISO9001が世界的に需要のある規格であり、日本国内の認証取得企業数が減少傾向で推移している今こそ、グローバル展開時に一歩リードするために役立つ規格であることが伺えますね。

本記事がISO9001取得または維持における検討材料としてお役に立てれば幸いです。

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辻野 久興
辻野 久興ISO審査員

主に品質マネジメントシステム/環境マネジメントシステム/情報セキュリティマネジメントシステム審査員として活動しています。 審査では、お客様の緊張をほぐし、良い雰囲気作りを心がけています。 規格について分からないことがあればいつでも相談してください。

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